★脳室拡大により、白質路牽引され障害される。
■正常水頭症⇒尿失禁
◎排尿反射
①仙骨排尿中枢(S2-S4):副交感神経⇒膀胱壁のアセチルコリン受容体を刺激⇒膀胱収縮
②橋排尿中枢(橋の網様体):膀胱収縮時、外尿道括約筋を弛緩
③大脳皮質:仙骨排尿中枢を抑制
・CSF吸収↓
⇒CSF量↑、脳室拡大
⇒皮質の放線冠を牽引
=特に、前頭葉と交通する傍皮質の白質路を牽引(◇)
⇒上記の③を障害
⇒膀胱がいっぱいになると、自動的に排尿反射が生じる
…蓄尿なく、排尿調整もできない
※他の症状も影響する
・歩行障害により、トイレまで時間がかかること
⇒末期になると、認知機能障害から関心がなくなること
■正常圧水頭症⇒認知機能障害
・(◇)
⇒皮質下、前頭葉の障害
⇒動作緩慢、注意・集中力の欠如、アパシー
※皮質症状はない:失語、失認、失行
■正常圧水頭症⇒歩行障害
・(◇)
⇒前頭葉の補足運動野の障害、皮質下の運動コントロールの障害
⇒拮抗筋の異常収縮、骨盤回転・対応する胴体の反対回転の障害
・脳室内シャントにより最も改善する
参照 UpToDate