★冠動脈拡張でない。
■メインの薬理作用
●全身血管拡張
⇒心臓の前負荷↓
⇒心臓運動量、酸素需要量↓
※カテーテル中に、冠動脈直接注入しても改善得られなかったものが、舌下投与で改善したとの報告ある。
●血管拡張作用の機序
・ニトロプルシド、ニトログリセリン
⇒平滑筋細胞内で、ミトコンドリアALDHという酵素にて、亜硝酸塩に変換
⇒NO、S-ニトロソチオールへ変換
⇒グアニル酸シクラーゼ↑
⇒cGMP↑
⇒平滑筋弛緩
■血管拡張による副作用
・顔面血管拡張⇒顔面紅潮
・硬膜動脈拡張⇒頭痛
・静脈系の拡張⇒低血圧⇒反射性頻脈おこるが、時々迷走神経反射から徐脈となる
■冠動脈盗血症候群 coronary steal
・心筋虚血の際、虚血部位の冠動脈末梢(心内膜側)は、自己調節能にて最大限拡張している
①ジピリダモール、イソフルレン、ニトロプルシド
⇒細い動脈を一様に拡張
⇒正常血管拡張、虚血部位への血流↓
=coronary steal
②ニトログリセリン
⇒太い血管(心外膜側)を拡張
⇒虚血部位にも血流保たれる
⇒coronary steal生じない
参照 UpToDate、http://www.maruishi-pharm.co.jp/med2/files/anesth/book/35/8.pdf?1369010084
Dr. 讃井の集中治療のススメ