★肺胞では左方移動=酸素と結合しやすくなる.
※組織では右方移動.
◎USMLEや国家試験で重要なポイントです。
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素晴らしい良書です。
■酸素解離曲線
・横軸:PO2,縦軸:Hbサチュレーション
⇒左方移動とは、、
=低酸素血症でもサチュレーションが高いということです
=Hbと酸素が結合しやすい、ということです。
■環境による違い
●肺胞
…外気と触れるため低温度,高酸素,低CO2(→pH↑),2,3-DPG↓
⇒左方移動
●組織
…代謝のため高温度,末梢のため低酸素・高CO2,2,3-DPG↑
⇒右方移動
※胎児は左方移動
…胎児Hb(FHb)は酸素との結合力が強いためです.
■’曲線’の意義
・S字カーブになっています
・アシデミアの場合
⇒右方移動
⇒’右方移動’の影響は,’坂の部分(グラフの真ん中)’の方が’平坦な部分(グラフの右上)’より大きいです
…①坂の部分:酸素を離しやすくなります
②平坦な部分:肺胞での酸素吸収下がります
⇒つまり、①>②
⇒生体としては好都合です。
■2,3-DPG(BPG)の意義
・2,3-di(bis)-phospho-glycerate
・解糖系の側副路で産生されます(赤血球に特異的です)
⇒末梢で濃度高いのです
・デオキシヘモグロビンに結合しやすいです。
⇒「Hb.BPG + 4O2 <——> Hb(O2)4 + BPG」
⇒BPG濃度↑の時,上の平衡が左に傾きます
⇒Hbが酸素を離し易くなります
⇒右方移動
参照 UpToDate,やさしイイ呼吸器教室,ICU book