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頭部外傷の管理
2014/5/15
★ガイドラインに定まっている。◎頭部CTは、GCS≦14の患者全てに推奨される ■最重要●酸素化維持:PaO2>60●血圧維持:sBP>90●GCSを繰り返し評価する;受傷後数時間では低下しやすい ⇒GCS<8、対光反射消失、除脳・除皮質固縮、徐脈、高血圧、呼吸↓ =脳ヘルニアを示唆する ⇒早急に ...
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ICU入室後、経静脈栄養はすぐ始めない方が良いか ★ICUでの栄養管理
2014/5/2
★経口摂取禁忌の場合、経静脈栄養はすぐ始めないほうが良い。 ■経静脈栄養・入室後48時間以内に開始しても、ICU滞在日数や死亡率に変化ない⇒感染症の発生率は上昇する:(4~5%程度)⇒ICU滞在日数、挿管期間も延長するかもしれない・適正な開始時期は不明⇒一般的に、入室後1週間~2週間程度が目安 ※入 ...
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急性アルコール中毒に補液は必要か
2014/4/18
★ほぼ必要ない。■アルコールの代謝・胃から70%、十二指腸から25%吸収する⇒胃が空の場合、摂取から30分~90分でピークとなる・肝細胞のサイトゾルでエタノール→アセトアルデヒド※代謝速度は、 ・普通の人=0.15~0.2mg/mL/h ・慢性アルコール中毒者:0.25~0.35mg/mL/h ...
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ショックに下肢挙上は意味ないか?
2014/4/10
★効果はあっても一時的であり、有害な可能性あるため勧められない。 ■下肢挙上、Trendelenburg体位の理論●根拠・下肢挙上することで前負荷があがり、心拍出量が増える =ショック時に血圧が上がる ⇒輸液・カテコラミンでない一つの方法として使える ●反論・Trendelenburg体位でも1.8 ...
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二相性アナフィラキシーの病態
2014/3/26
★不明. ■仮説①・抗原の皮膚での感作,肺への吸入⇒肥満細胞の脱顆粒 (一回目)⇒数時間後,好酸球・好塩基球・リンパ球浸潤 (二回目) ※患者ごとに,二回目の出現時間が違うことの説明とならない※致死性アナフィラキシーの際,組織にいるのは大抵好酸球であり,全く細胞浸潤がない事もある ■仮説② ...
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くも膜下出血は必ず動脈瘤が原因か.
2014/2/20
★SAHの内,80%しか動脈瘤が原因でない.■SAH・SAHの内,20%程度は動脈瘤が見つからない⇒非動脈瘤性クモ膜下出血⇒この原因は, ①非動脈瘤性中脳周囲SAH:2/3を占める ②同定されない動脈瘤,血管奇形, 頭蓋内動脈解離,大脳静脈塞栓, 外傷,鎌状赤血球症,出血素因, ...
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輸血の指標はあるか
2014/2/3
★ないかもしれない. ★輸血する理由=ヘモグロブリンによる酸素運搬能を補強する ●Hbで輸血の是非を判断してはいけない⇒①Hbでは組織の酸素化について何もわからない ②Hbが低いのは,単に希釈されているからなのかもしれない⇒ガイドラインではHb値によって輸血判断をすべきでない,とされるが, 特定の ...
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生食>HESか. ★膠質液について
2014/1/8
★HESは微妙,生食かアルブミナー. ■膠質液 …HES製剤,アルブミン製剤,デキストラン製剤 ①ヒドロキシエチルデンプン=HES製剤…ヘスパンダー,サリンヘス,ボルベン●腎障害 ・特に高分子量のHESで指摘された ⇒ヘスパンダー,サリンヘスは低分子量 ・機序は膠質浸透圧によると考えられるが,詳細は ...
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トリアージ:気道熱傷の人が緑になってしまう…
2013/12/18
★START法は一次トリアージ. ■トリアージ概念・災害現場で大まかに篩い分ける(一次トリアージ)⇒医療機関入口にて,人数的に可能であれば再分類する(二次トリアージ) ■一次トリアージ●START法:simple triage and rapid treatment・歩行,呼吸の有無(A),呼吸数( ...
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初発の不安定なAfに,全てカルディオバージョンするか.
2013/12/9
★ACLSアルゴリズムではそうだが,実臨床では重症度に応じる. ■緊急カルディオバージョンの適応①虚血症状・ECG②臓器虚血の所見③急性心不全の所見④副伝導路があり,心室レートがかなり速くなる,と見込まれる※他,重症と判断された時. ・常に塞栓のリスクを考慮にいれる⇒発症後48時間以内の場合,リスク ...