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ACSの患者に抗凝固は必須か
2016/8/15
★必須。 ●日本では基本的に低分子ヘパリンを使用しており、ここではその使用法について。※他国では、その他の抗凝固薬の使い分けが重要でトピックとなっている■救急外来、診察時●急性冠症候群がSTEMI, NSTEMI, UAPのどれであっても、抗凝固薬の対応はほぼ同様。⇒診断後なるべく早くボーラス投与す ...
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トロポニンの解釈の方法
2016/5/30
★高感度トロポニンで健常者の99パーセンタイルを超えるかが重要。 ■高感度トロポニン●心筋トロポニンI/T・トロポニンにはTnI, TnT, TnCとあり、心筋に特異的なのはTnIとTnT⇒心筋障害(=心筋梗塞)により心筋トロポニンは上昇する⇒特異的な診断となる ・高感度トロポニンキットが開発され、 ...
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無症候性心筋虚血にはPCIが良いのか
2016/3/25
★予後は悪いので、理想的な薬物治療でも虚血が誘発される場合、インターベンションを検討すべき。 ■無症候性心筋虚血の予後・負荷心電図でのST変化、シンチでの誘発虚血があるが、狭心症状がない患者 (安定狭心症患者の内、症状がないもの)⇒死亡率、ACS発症ともに悪い;心臓死は3〜6倍 …症状がある患者より ...
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多変量解析の簡単な理論、やり方、結果の書き方/解釈
2016/3/7
★統計ソフトで簡単にできるが、結果の解釈が大事。 ■多変量解析の種類・重回帰分析:アウトカム(従属変数)が連続変数の場合・多重ロジスティック回帰分析:アウトカムが名義変数の場合※因子(独立変数)は、連続変数でも名義変数でもよい …名義変数の0,1は、そのまま連続変数の数字として適用される(ダミー変数 ...
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3群以上になるとなぜt検定でなくANOVAを用いるのか;post-hoc analysisの適応
2016/3/4
★帰無仮説が異なるため。 ■理論的根拠●帰無仮説:A,B,Cのどの3群間にも差が無い・t検定を行った場合 …帰無仮説:2群間で差が無い =AとB, BとC, CとAの組み合わせで、5%有意水準で比較することとなる⇒結果は、それぞれ95%の確率で正しい⇒帰無仮説を満たす確率(p)は、1-(0.95)^ ...
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正規性の検定はなぜ必要か;連続/名義変数の組み合わせによる分析法のまとめ
2016/2/29
★平均の比較は正規性を前提としているため。 ■変数の種類・名義変数:基本的に0か1・連続変数:連続的な値 ■正規分布・左右対称の釣り鐘型の分布(連続変数の話)…平均と分散がわかれば再現できる⇒正規分布同士の比較であれば、平均で比較すべき(パラメトリック検定) ・群のどれかが正規分布でなければ、平均で ...
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トロポニンの心筋梗塞でのカットオフ値は、CKD患者でどうなるか
2015/12/9
★Optimal Cutoff Levels of More Sensitive Cardiac Troponin Assays for the Early Diagnosis of Myocardial Infarction in Patients with Renal Dysfunction;C ...
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安定狭心症の評価に冠動脈CTが良いか、シンチが良いか
2015/12/7
★Outcomes of Anatomical vs functional testing for CAD;NEJM APRIL,2 2015 ■Intro初発の安定した胸痛の患者は沢山いて、狭心症診断のため負荷シンチ/負荷心電図/負荷エコー(functional testing)をするが、陰性もか ...
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たこつぼ型心筋症の機序、診断
2015/11/27
★microvascularの異常か。 ■特徴・閉経後女性に多く、多くの場合ストレスが引き金となる・多くは左室中部〜心尖部の壁運動低下が生じる …1つの血管支配領域で説明できない ■機序(仮説)・身体的、精神的ストレス⇒カテコラミン誘発性の微小血管攣縮/障害 …微小血管とは、CAGで写らない心筋内の ...
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心筋梗塞後、重篤な機械的合併症の頻度と特徴
2015/11/25
★ほとんど起きないが、2週間以内なら起き得る。 ■左室の自由壁破裂●頻度 1%以下(2001-2006年で2%、どんどん低下傾向)●特徴・半数が5日以内、90%が2週間以内に発症する・完全破裂:心タンポナーデによる突然のショック、PEAが特徴・不完全破裂:血栓か心外膜で塞がれる。胸痛や嘔気、低血圧 ...