★褐色細胞腫を否定すれば、交感神経抑制と精神科的管理が効果的。
■鑑別診断
・褐色細胞腫
…必ず1回はスクリーニングすべき;血中カテコラミンか蓄尿カテコラミン
・動揺性高血圧症
…ストレスを原因とするもの;但し自覚していない患者が多い
・パニック障害
…抗不安薬が著効する。発作性高血圧をpresentationとすることもある
※後2者を偽褐色細胞腫という
■偽褐色細胞腫の管理、治療
①薬物
●急性期管理(有症候性の場合)
・降圧薬が必要;ラベタロールiv、クロニジンpo
+抗不安薬(アルプラゾラムなど) も効果的
●慢性期管理
・β遮断薬が効果的;基本的に交感神経↑が原因だから
+α遮断薬(ドキサゾシン)もかなり良い
・精神安定剤を加えると、非常にコントロール良好となる
…SSRI(パロキセチン、シタロプラム):抗不安薬(クラナゼパム)を加えてもよい
②他
●薬物療法でコントロール不良の場合、精神科的介入が非常に効果的
⇒ただし、患者の協力が得られている場合のみ有効
…拒否しているときは、無理に勧めてはいけない
・発作性高血圧でかなりADL低下している場合、最終的に受け入れることは多い
参照 UpToDate