放射線・検査

心エコー:収縮能の評価

★国際的にはEF。

■左室駆出分画 EF: ejection fraction

基本的に収縮能はEFで評価する
⇒エコー、造影、MRIなど
⇒ここではエコーの話

●EF = (拡張末期体積 - 収縮末期体積) ÷ 拡張末期体積

①Teichholz法
・Mモード:短軸 or 長軸
左室最大短径でLVDdとLVDsを測る
左室を回転楕円体と仮定
収縮末期体積 = {7 ÷ (2.4 + LVDd)} × LVDd3

⇒拡張末期体積も同様、上の式でEFを求める

※適応外:左室が回転楕円体から外れる場合(左室瘤など)、asynergyがある場合

②Modified Simpson法

4腔像で左室収縮期/ 拡張期をトレース
⇒20等分し、円柱が20個と仮定する
⇒それぞれの区画で短径を求める
2腔像でも同様に短径求める
⇒この短径×短径×πで断面積となる
体積 = (短径×短径×π) × (長径 ÷ 20) の、それぞれの区画の和
※簡易的に、4腔像の短径を2乗することもある

※回転楕円体でない例にも適応可能
⇒但し肉柱などで過小評価しがち
⇒収縮能の大雑把な把握に適している;わずかな変化は捉えられない


■左室内径短縮率 FS: fractional shortening

●FS = (LVDs - LVDd) ÷ LVDd
・正常値は30-50%程度
※参考程度。国際的にはほとんど使われない。

 
参照 日本超音波医学会 

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