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サイアザイド系利尿薬⇒高カルシウム血症【機序】
2021/9/4
★2つの説があり,実際に寄与する程度は不明.◎教科書的には有名ですが(国試にでますが)、実臨床ではあまり実感しません。 臨床ではナトリウム利尿により低ナトリウムとなること、BUNやCreが上昇しやすいことが大事です。 なお、プライマリケアで降圧薬としてサイアザイドは高塩分摂取患者に特に効果があります ...
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ARBでなくACE阻害薬で咳が生じる訳【作用機序・副作用まとめ】
2021/9/3
★キニン類が蓄積するため。 基本的な事ですが、意外に知られていないのでまとめました。 作用機序が異なり、ACE阻害薬ではブラジキニンが蓄積→気管支刺激される、からです。 ■ACE阻害薬とARBの作用機序の違い ①ACE阻害薬 主に二つの経路があります。 ・「Ang(アンジオテンシン)Ⅰ ⇒ AngⅡ ...
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ハンプの利尿作用は、なぜ生理的と言えるか
2021/9/5
★詳細は不明だが、利尿作用↑にGFR↑が必要だと考えられている。ANPに関しては新薬開発が進んでいます。 ハンプはANPそのもので、利尿作用が「生理的だ」とよく言われます。 これはなぜなのか。解説します。 ■ハンプ(ANP)の作用 ①血管拡張 これにより血圧が下がる。 ②Na利尿作用 ●基本的にNa ...
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よく使われている利尿薬一覧
2021/5/26
★病棟での検索用。 「商品名(ジェネリック):用量:特徴」 (青が一般名) ループ loop diuretics ・ラシックス(フロセミド、オイテンシン)10, 20, 40mg ・ルプラック(なし)4, 8mg ・ダイアート(ダイタリック)30, 60mg ・ルネトロン(ブメタニド)1mg ・アレ ...
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発熱時クーリング,は実際どうなのか。解熱薬の作用機序。
2019/8/28
★推奨される. ◎ルーチンで出しがちな指示についての考察です。 ■解熱の適応・基本的に熱を下げるのに問題はありません ⇒熱自体が感染からの回復・免疫力向上に効果がある,という研究はないのです! +末梢のPGE2産生は免疫低下作用有り(NSAIDsはこれを抑制できるため、よい) ・熱を下げると,他の症 ...
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便秘薬の使い分け
2019/7/22
★マグネシウム→アミティーザ→刺激性下剤頓用。食物繊維と運動とプロバイオティクス。 ◎刺激性下剤の頻用は、ハウストラの消失をまねき、刺激性下剤への耐性が進みます。すでに定期的に飲んでいる人は、回数を減らしていきましょう。 寿命の9割は「便」で決まる (SB新書) [ 中島 淳 ] 横浜市立の教授の本 ...
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ステロイドの違い,内服・静注ステロイドの使い分け
2021/5/26
★コルチゾール作用,アルドステロン作用の力価が違う. ◎臨床用のメモです。 ■ステロイドの種類・特徴 一般名 商品名 コルチゾール作用 アルドステロン作用 半減期 ヒドロコルチゾン類 (コルチゾール) ソル・コーテフ 1 1 1.2h プレドニゾロン類 プレドニン 4 0.8 2.5h ...
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ATPでPSVTが止められるのはなぜ?
2019/2/25
★Kチャネルの不活性化による. ◎これも知っている人は、循環器内科医でも少ないです。 循環器治療薬ファイル -薬物治療のセンスを身につける- 第2版 最高の本です。 ■ATP(アデノシン3リン酸)・脱リン酸化され,アデノシンとして作用⇒A1受容体に結合⇒Gi蛋白と結合⇒アデニル酸シクラーゼを抑制⇒ ...
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痛風の誘因となる機序-ビール,利尿薬
2019/1/21
★プリン体摂取はそれほど重要でない! ◎ビールが有名ですが、なぜ尿酸があがるかを理解している人は少ないです。 キリン 淡麗プラチナダブル [ 350ml×24本 ] ■ビール・最も大きな影響をもつ機序⇒「エタノール→アセトアルデヒド→アセテート→乳酸」⇒乳酸は尿酸排泄抑制 ※細胞内乳酸↑ ⇒乳酸排 ...
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不穏の病態、せん妄との違い
2019/1/17
★はっきりと区別できない。◎定義を知っておきましょう。 自信がもてる! せん妄診療はじめの一歩~誰も教えてくれなかった対応と処方のコツ よくまとまっています。 ■せん妄と不穏●せん妄(delirium)・以下4つの特徴を呈する状態です。①意識障害、集中できなくなる②認知症で説明のつかない認知機能障 ...