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硝酸薬にホスホジエステラーゼ阻害薬が併用禁忌の理由

薬剤

硝酸薬にホスホジエステラーゼ阻害薬が併用禁忌の理由【cGMPの働き】

2021/10/12  

★NOの作用増強するため,血圧が低下する! 硝酸薬とホスホジエステラーゼ阻害薬を併用すると血圧が下がります。 それは臨床上常識です。 一方、その詳細なメカニズムはややマイナー知識で、知らなくても大丈夫だと思いますが、薬理学的な論理背景があることは大事です。 cGMPについて理解することが必要です。 ...

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消化器・肝胆膵

腫瘍マーカーの意味,由来

2013/5/3  

★それぞれ由来があり,意義を知るべき. 検査 臨床的意義,メカニズム CEA 上皮組織に広く分布し,癌・異型性により血中に入りうる. 再発や増大により上昇するため,治療後のモニタリングに有用. 特に大腸癌術後の再発に対し,最も鋭敏なマーカー. 良性疾患・喫煙・糖尿病・便秘でも軽度高値となる. CA1 ...

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腎・泌尿器

代謝性アシドーシスの分類,病態

2021/9/8  

★anion gap(AG)開大の有無で分類する. ◎AG=Na-Cl-HCO3 ・AG開大⇒他の陰イオンの増加がprimary =他の酸の増加 ・AG正常⇒HCO3が下がるのがprimary ①平衡より,Hが上がるのと等しい ②HCO3とNH4は等価交換されるので,NH4が減るのと等しい ※HCO ...

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整形外科・皮膚・形成 薬剤

痒み止めの使い分け

2013/5/2  

★痒み⇔皮膚病変悪化の悪循環を抑える! ①抗ヒスタミン薬・末梢性,中枢性(下記参照)のいずれにも有用⇒皮疹のない痒み(皮膚搔痒症)にも有用⇒但し,アトピー性皮膚炎には効きにくい・世代第一世代: 抗ヒスタミン作用       抗コリン作用⇒口渇,便秘,排尿障害,緑内障・前立腺肥大で禁忌       中 ...

救急・外傷

吐血か,喀血か【見分け方】

2021/10/10  

★だいたい迷わないが,大量出血時にわかりにくいこと有り. 吐血か喀血か判断に迷う状況、時々経験します。 そんなときに鑑別に有用な所見のまとめです。 吐血の特徴 消化管由来です。 ・静脈血が多い ・悪心を伴う ・暗黒色 ・食物残渣あり ・pHが酸性となる;胃酸のため. 喀血の特徴 ・動脈血が多い ・咳 ...

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薬剤

鎮痛薬の使い分け

2013/4/24  

★NSAIDsでもそれぞれ特徴がある! ①病気の性質・急性⇒半減期が短いもの     ⇒発熱の症状が改善しているかを確認したいため     ⇒ボルタレン(1.3h),ロキソニン(1.3h)など・慢性⇒半減期が長いもの     ⇒1日1回内服で済む     ⇒モ ...

腎・泌尿器

慢性腎不全で高血圧,高カリウム血症となる機序【詳細】

2021/12/15  

★平衡で成り立っていることが重要.末期に全て破綻する! 慢性腎不全で高血圧,高カリウム血症となる、ということは常識に近いですが、その機序は? RAAS系が亢進するというのはざっくりとしすぎです。 すこし詳細に病態生理をみていきましょう。 Kがたまる機序 ・普段,摂取した分だけ尿細管で分泌し,濃度を保 ...

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薬剤

アドレナリン受容体,作動薬の分類

2013/4/21  

★アドレナリン受容体 ①α1・効果器(筋肉など)のシナプス後膜上に存在⇒活性化(⇒ホスホリパーゼCのGq蛋白活性化)(⇒ジアセルグリセロール,イノシトール三リン酸(IP3)産生)⇒細胞質Ca↑⇒平滑筋収縮:血管(皮膚,粘膜,内臓),瞳孔,膀胱内括約筋 ②α2・シナプス前神経終末,膵臓β細胞に存在⇒交 ...

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薬剤

抗血小板作用のあるNSAIDsはアスピリンだけ? ★NSAIDsの作用機序

2013/4/19  

★アスピリンのみ,COXを非可逆的に阻害する!○COXの下流にTXA2,PGI2がある.  ・TXA2:血小板より産生 ⇒血小板凝集を増強 ⇒アスピリンはCOX-1を非可逆的に抑制⇒TXA2を不可逆的に失活 ⇒血小板は核が無いため,新しい酵素作れない ⇒血小板の寿命(3~7日)の間,TXA ...

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呼吸器 薬剤

喘息の人に,痛み止めどう使うの?

2013/4/18  

★NSAIDsは慎重投与! ●喘息の約10%にアスピリン喘息が含まれている⇒アスピリン喘息は,COX1を阻害する薬なら何でも喘息起きる⇒喘息の人にNSAIDsは慎重投与. ●アセトアミノフェンも弱いCOX1阻害作用有り!⇒アスピリン服用しなくてはならない患者⇒アスピリン減感作を行う(但し高用量でなく ...